チョコレートは恋に等しい



真顔、あるいは少し眉に力が入っているかもしれない。そんな顔だ。



なにかマズかった?
谷が何を考えているのか今の私には全くわからない。




「あのさぁ」



私は身構える。
ん?と冷静を装って言いつつも心臓が恐ろしいほど脈を打っているのを感じる。




「俺、香織のことベタベタに甘やかす自信、すごくある」




谷の表情は変わらない。




「まぁ、谷は私の保護者気分でいるもんね」




当たり障りない感じを意識して、いつもみたいに冗談で返す。







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