チョコレートは恋に等しい
谷の雰囲気が変わった。
谷がこちらを向く。
「……っ。だから違う」
「友達って意味じゃなくて……男として、恋人として甘やかすって意味だよ」
谷が照れたような表情をしている。
私がそう思いたいからなのかもしれないけど、気のせいかほんの少しだけ頬が赤らんでいるような……
「えっと、じゃあ谷は私が好きってこと……?」
「……香織、お前俺のこといじめてんの?
……そうだよ、もう」
谷が自分の頭に手をやる。
何も言葉が出てこない……
谷が私のことを好き……