堅物社長にグイグイ迫られてます
それにしても大企業である御子柴商事の創立記念パーティーなんてきっと盛大に開かれるんだろうな。

きらびやかな会場に華やかな服装の紳士淑女が集まって、そしてたくさんの美味しい料理や高級なワインなんかが並べられて……。

そんな光景を想像しただけでうっとりしてしまうと同時に自分とは縁のない世界のことだと現実を知る。

「で、悟は行くの?」

「ああ。行きたくないがそうもいかないことになった」

「どういうこと?」

私はパソコンをいじる振りをしながら、御子柴さんと佐原さんの会話にそっと耳を澄ませる。

「そのパーティーで親父や役員たちに恋人を紹介することになった」

恋人?!

思わずパソコン画面から視線をずらして御子柴さんと佐原さんの方を振り向いてしまう。

やっぱり御子柴さんて恋人いるんじゃん……。

今さっき佐原さんもいないと言っていたし、本人もいないと言っていたのに。

もしも御子柴さんに恋人がいるなら私は御子柴さんのマンションから出ていかないといけない。恋人のいる男性の家にこのまま住めるわけないから。
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