堅物社長にグイグイ迫られてます
「ってことで、百瀬。俺の彼女役はお前に任せることにする」

「えっ、いや、あの」

「三週間後の土曜だ。予定あけとけよ」

もしかして決定したの?

「雛子ちゃん。頑張ってね」

佐原さんまでにこにこした笑顔を私に向けてくる。

「えっと……」

私まだやりますなんて一言も言ってないんだけど。

とはいえ、上司二人にうまいこと乗せられてしまい断れなくなっている。

どうしよう。

このままだと本当に御子柴さんの彼女(仮)として御子柴商事の創立記念パーティーへ参加しないといけなくなってしまう。

私にそんな器用な嘘がつけるとは思えないし、むしろ絶対に何かドジを踏んで御子柴さんに迷惑を掛けてしまう。やっぱりここは断った方がいいのかもしれない。

そう思ったのだけれど……。

そういえば私は御子柴さんに二度もピンチを救ってもらった恩がある。それを返したいと思っていたけれど、いったい自分にどんな恩返しができるのかを考えていた。

もしかして今がそれを返すときなのでは?
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