堅物社長にグイグイ迫られてます
佐原さんには御子柴さんとの同居のことは内緒のはずだったのに。

私は思わず両手で口を塞ぐけれど、飛び出した言葉は戻ってこない。

ちらっと御子柴さんの様子を伺うと、

「ったく、やっぱりお前はうっかり喋ったな」

そう呟きながら片手を顔に当てて深いため息をついたのだった。

そのあと佐原さんは、御子柴さんが少し席を外したすきを見て私にいろいろと質問を投げ掛けてきた。

まずはそこに至るまでの経緯を聞かれたので詳しく話し、そのあとは寝室は別々なのかとか二人きりでどんな会話をしてるのかとか御子柴さんの手料理の味の感想とか。

他にもいろいろと聞きたそうだったけれど、しばらくして席を外していた御子柴さんが戻ってきたので質問は終了となった。

もしかして御子柴さんが同居の件を佐原さんに知られるといろいろと詮索されそうで面倒だと言っていたけれど、なんとなくその理由が分かった気がした。これは確かに面倒くさい。


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