堅物社長にグイグイ迫られてます
引き戸を開けて中へ入っていく御子柴さんの後に続いて私も店内に足を踏み入れる。

それほど広くはない店内のカウンターと小上がりはほぼ満席状態。するとカウンターに座っていた男女二人組がちょうど食事を終わらせたらしく席をたったので、そこに私たちは案内された。

狭い店内なのでイスとイスの距離が近くて、腰を下ろすと隣に座っている御子柴さんの腕に私の腕が少しだけぶつかってしまう。

常連の御子柴さんがさっとメニューに目を通しながらコースを注文してくれた。あとは生ビールとウーロン茶。ちなみに私はお酒にかなり弱いので普段から飲まないようにしている。

以前、御子柴設計事務所に入ったときに開いてもらった歓迎会で、ビールを一口飲んだだけで気分が悪くなり吐いてしまったことがあった。御子紫さんはそのときのことを覚えているのか、それからの飲み会の席では私に絶対にお酒を飲ませようとはしない。
< 132 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop