堅物社長にグイグイ迫られてます
「そういえば悟さん。この前の金曜日はすみませんでした。俺から誘っておきながら仕事で先に帰ってしまって」
芝さんが申し訳なさそうな顔で謝ると、御子柴さんがその肩にポンと手を置いた。
「いや、俺のことは気にするな。仕事なら仕方ないだろ。あの親父に呼ばれたらすぐに会社へ戻るしかないからな。光太郎、お前も大変だな。よくやってると思うよ」
「いえ、大変なんてそんな。俺みたいな若者が社長秘書の一人としてそばに置いてもらって、近くでその仕事振りを見られるなんてとても光栄なことだし勉強になっています」
「そうか」
芝さんの言葉に答えた御子柴さんの口元がかすかに緩んだ気がした。
「そうだ、悟さん。今度、改めて食事でも行きませんか。また相談に乗ってください」
「ああ。俺でよければいつでもいいよ」
「ありがとうございます」
そんな二人のやりとりを聞いていた私はふとあることに気がつく。
もしかしてこの前、御子柴さんが珍しく定時で仕事を切り上げて会っていた知り合いって芝さんなのかもしれない。
子供の頃からの知り合いで二人はとても親しそうだし、芝さんなら仕事命の御子柴さんを定時で上がらせてまで食事の約束をすることができそうだ。
御子紫さんから話を聞いたとき食事の相手の職業を社長秘書と聞いて勝手に女性をイメージしていたけれど違ったようだ。
よかった。女性じゃなくて。
と、なぜかホッとしている自分がいる。
……ん?
どうして私はあの日の御子柴さんの食事相手が女性じゃないと分かって安心しているんだろう。
芝さんが申し訳なさそうな顔で謝ると、御子柴さんがその肩にポンと手を置いた。
「いや、俺のことは気にするな。仕事なら仕方ないだろ。あの親父に呼ばれたらすぐに会社へ戻るしかないからな。光太郎、お前も大変だな。よくやってると思うよ」
「いえ、大変なんてそんな。俺みたいな若者が社長秘書の一人としてそばに置いてもらって、近くでその仕事振りを見られるなんてとても光栄なことだし勉強になっています」
「そうか」
芝さんの言葉に答えた御子柴さんの口元がかすかに緩んだ気がした。
「そうだ、悟さん。今度、改めて食事でも行きませんか。また相談に乗ってください」
「ああ。俺でよければいつでもいいよ」
「ありがとうございます」
そんな二人のやりとりを聞いていた私はふとあることに気がつく。
もしかしてこの前、御子柴さんが珍しく定時で仕事を切り上げて会っていた知り合いって芝さんなのかもしれない。
子供の頃からの知り合いで二人はとても親しそうだし、芝さんなら仕事命の御子柴さんを定時で上がらせてまで食事の約束をすることができそうだ。
御子紫さんから話を聞いたとき食事の相手の職業を社長秘書と聞いて勝手に女性をイメージしていたけれど違ったようだ。
よかった。女性じゃなくて。
と、なぜかホッとしている自分がいる。
……ん?
どうして私はあの日の御子柴さんの食事相手が女性じゃないと分かって安心しているんだろう。