堅物社長にグイグイ迫られてます
「だいたいお前が建築家なんてやっているのは学生時代の遊びの延長じゃないのか。二十代のうちは野放しにしてやったが、お前もそろそろ身を固めろ。私の決めた女性と見合いをして、御子柴商事を継ぐんだ。いいな?」
淡々と告げる御子柴さんのお父さんの言葉に御子柴さんは何も言い返せずに口を閉じてしまった。その様子を隣で見ながら、いつもの御子柴さんらしくない、と少し心配になる。
私の知っている御子柴さんは、誰彼構わず自分の意見をはっきりと言う人で、いつも自信に満ちてる人なのに。
どうしちゃったんだろう……。
お父さんを前にして御子柴さんは完全に萎縮しているように見えた。けれど、御子柴さんのお父さんは容赦なく言葉を続ける。
「だいたい建築家なんてこの世にたくさんいるだろ。悟、お前じゃなくてもいいはずだ。だが御子柴商事の社長は違う。御子柴の血を引いたお前しかいないんだ。建築の仕事なんかお前がやらなくても誰かが代わりにやってくれる」
ふと隣を見ると御子柴さんの体が震えていた。まるでなにかを必死にこらえるように手をきつく握りしめている。
淡々と告げる御子柴さんのお父さんの言葉に御子柴さんは何も言い返せずに口を閉じてしまった。その様子を隣で見ながら、いつもの御子柴さんらしくない、と少し心配になる。
私の知っている御子柴さんは、誰彼構わず自分の意見をはっきりと言う人で、いつも自信に満ちてる人なのに。
どうしちゃったんだろう……。
お父さんを前にして御子柴さんは完全に萎縮しているように見えた。けれど、御子柴さんのお父さんは容赦なく言葉を続ける。
「だいたい建築家なんてこの世にたくさんいるだろ。悟、お前じゃなくてもいいはずだ。だが御子柴商事の社長は違う。御子柴の血を引いたお前しかいないんだ。建築の仕事なんかお前がやらなくても誰かが代わりにやってくれる」
ふと隣を見ると御子柴さんの体が震えていた。まるでなにかを必死にこらえるように手をきつく握りしめている。