堅物社長にグイグイ迫られてます
「俺は、あの親父と初対面なのにあそこまで強気に発言できるお前を尊敬するしかっこいいと思うけどな」

「あっ‼」

そう言われて改めて自分のしてしまったことの重大さに気が付いた。私はあの大企業・御子柴商事の社長に向かってなんて失礼な態度を取ってしまったんだろう。

もちろん自分が言ったことに対して後悔は全くしていない。けれど、それでも少し不安になってくる。

「お父さん怒ってますよね」

「怒ってるどころか殺意すら感じたな」

「そんなっ‼」

「冗談だよ」

そう言って御子柴さんは軽く笑顔を作るもののその表情がすぐに曇る。

「ごめんな、百瀬。俺がお前に彼女役を頼んで親父に会わせたりしたせいで嫌な思いしちまったよな」

どうやら私のことを心配してくれているらしい。

「いえ。私なら大丈夫です」

私は首を大きく横に振って答えた。

確かに御子柴さんのお父さんのきつい言葉に少しは傷付いたりもしたけれど、落ち込むほどのことでもないから大丈夫。それよりも私は御子柴さんが心配だ。
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