堅物社長にグイグイ迫られてます
「たぶんだが、親父に潰された」
「悟のお父さんに?」
「ああ。このままだと他の何件かの仕事もたぶん同じやり方で潰される」
「ちょ、ちょっと待って。どういうこと?」
佐原さんが慌てたように立ち上がると御子柴さんの席へと向かう。
「どうして悟のお父さんがうちの事務所の仕事を潰すの?」
「そんなの決まってるだろ。俺が親父の跡を継がずに建築家なんて仕事をしてるのが気に入らないからだ。このままいろんな人脈を使って俺の仕事を潰して、最終的には事務所ごと潰す気なんだ、親父は」
「そんな……」
御子柴さんの言葉に佐原さんは何かを言おうとして、けれど口を閉じ俯くと黙ってしまった。
「悪いな佐原。迷惑かける」
御子柴さんがそっと声を掛けると佐原さんは力無く首を横に降る。
「いや、俺のことより悟は大丈夫なの?」
「ああ……」
そう頷いて見せるけれど、やはりさすがの御子柴さんも参っているのか気落ちしているように見える。佐原さんもそんな御子柴さんにどう声を掛けていいのか迷っている様子だ。そんな二人に私はそっと声を掛ける。
「あの、ひとつだけ聞いてもいいですか」
「なに?」
「なんだ?」
御子柴さんと佐原さんの視線が私に向けられる。
「御子柴さんのお父さんてそんなことまでできるんですか?」
いくら大企業の社長とはいえ、すでに決まっていたはずの商業施設の設計の仕事を白紙にしたり、御子柴さんが受けている他の仕事も潰したり。そんなことが本当にできてしまうのだろうか。
「悟のお父さんに?」
「ああ。このままだと他の何件かの仕事もたぶん同じやり方で潰される」
「ちょ、ちょっと待って。どういうこと?」
佐原さんが慌てたように立ち上がると御子柴さんの席へと向かう。
「どうして悟のお父さんがうちの事務所の仕事を潰すの?」
「そんなの決まってるだろ。俺が親父の跡を継がずに建築家なんて仕事をしてるのが気に入らないからだ。このままいろんな人脈を使って俺の仕事を潰して、最終的には事務所ごと潰す気なんだ、親父は」
「そんな……」
御子柴さんの言葉に佐原さんは何かを言おうとして、けれど口を閉じ俯くと黙ってしまった。
「悪いな佐原。迷惑かける」
御子柴さんがそっと声を掛けると佐原さんは力無く首を横に降る。
「いや、俺のことより悟は大丈夫なの?」
「ああ……」
そう頷いて見せるけれど、やはりさすがの御子柴さんも参っているのか気落ちしているように見える。佐原さんもそんな御子柴さんにどう声を掛けていいのか迷っている様子だ。そんな二人に私はそっと声を掛ける。
「あの、ひとつだけ聞いてもいいですか」
「なに?」
「なんだ?」
御子柴さんと佐原さんの視線が私に向けられる。
「御子柴さんのお父さんてそんなことまでできるんですか?」
いくら大企業の社長とはいえ、すでに決まっていたはずの商業施設の設計の仕事を白紙にしたり、御子柴さんが受けている他の仕事も潰したり。そんなことが本当にできてしまうのだろうか。