堅物社長にグイグイ迫られてます
「雛子、大丈夫?」
そんな私を心配でもしてくれたのか、後ろから俊君が声を掛けてくれるけれど……。
大丈夫なわけないじゃん!
そう心の中で叫びながら転んだ体をゆっくりと起きあがらせる。どうやら転んだ拍子におでこと鼻をぶつけてしまったようでジンジンと痛み出す。でもそんな痛みよりも今は心が痛くて苦しい。
私は無言で立ち上がると、そのまま何も言わずに玄関へ向かって進んでいく。
「待って、雛子」
俊君に呼び止められてしまい、玄関のドアノブに手をかけたまま立ち止まった。
でも今は振り返りたくない。
俊君の顔なんて見たくない。
私は勢いよく玄関の扉を開けると走って家を飛び出した。
大学の頃から七年も付き合って、信じていたはずの彼氏に浮気をされて裏切られた。
いつから俊君はあの女の人と……?
一緒に住んでいたはずなのにまったく気が付くことができなかった。そんな自分が悔しくて情けない。
不思議と涙は出てこなかった。
あまりにも受けた衝撃が大きいと涙すら出てこないのかもしれない。
放心状態。
今の私にはその言葉がぴったりな気がした。
そんな私を心配でもしてくれたのか、後ろから俊君が声を掛けてくれるけれど……。
大丈夫なわけないじゃん!
そう心の中で叫びながら転んだ体をゆっくりと起きあがらせる。どうやら転んだ拍子におでこと鼻をぶつけてしまったようでジンジンと痛み出す。でもそんな痛みよりも今は心が痛くて苦しい。
私は無言で立ち上がると、そのまま何も言わずに玄関へ向かって進んでいく。
「待って、雛子」
俊君に呼び止められてしまい、玄関のドアノブに手をかけたまま立ち止まった。
でも今は振り返りたくない。
俊君の顔なんて見たくない。
私は勢いよく玄関の扉を開けると走って家を飛び出した。
大学の頃から七年も付き合って、信じていたはずの彼氏に浮気をされて裏切られた。
いつから俊君はあの女の人と……?
一緒に住んでいたはずなのにまったく気が付くことができなかった。そんな自分が悔しくて情けない。
不思議と涙は出てこなかった。
あまりにも受けた衝撃が大きいと涙すら出てこないのかもしれない。
放心状態。
今の私にはその言葉がぴったりな気がした。