堅物社長にグイグイ迫られてます
「荷物、取りにきたんだけど」
何とかその言葉だけを絞り出すことができた。
すると、私の少し後ろにいた御子柴さんが一歩前に足を踏み出した。私の隣に並ぶと俊君に声を掛ける。
「初めまして。百瀬の上司の御子柴です。事情は昨日こいつから聞かせてもらった。それで、こいつの荷物を取りに来たんだが入ってもいいか」
気のせいかな。御子柴さんの声がいつにも増して低くピリピリしている。真面目な御子柴さんのことだからきっと浮気者の俊君のことを同じ男として怒っているのかもしれない。
不機嫌な表情を浮かべた長身の御子柴さんに見下ろされて、男性の平均身長よりも少しだけ高い俊君は完全に圧倒されてしまっているようだ。
「ど、どうぞ」
俊君が体を小さくさせて玄関の端に除けると、私は部屋の中へと足を踏み入れた。
資源ゴミの日に出そうと思って小さく畳んで置いてあった段ボールを三つほど組み立てるとそこへ服などを詰め込んでいく。
ワンルームの狭い家だ。もともとそんなに荷物はない。
何とかその言葉だけを絞り出すことができた。
すると、私の少し後ろにいた御子柴さんが一歩前に足を踏み出した。私の隣に並ぶと俊君に声を掛ける。
「初めまして。百瀬の上司の御子柴です。事情は昨日こいつから聞かせてもらった。それで、こいつの荷物を取りに来たんだが入ってもいいか」
気のせいかな。御子柴さんの声がいつにも増して低くピリピリしている。真面目な御子柴さんのことだからきっと浮気者の俊君のことを同じ男として怒っているのかもしれない。
不機嫌な表情を浮かべた長身の御子柴さんに見下ろされて、男性の平均身長よりも少しだけ高い俊君は完全に圧倒されてしまっているようだ。
「ど、どうぞ」
俊君が体を小さくさせて玄関の端に除けると、私は部屋の中へと足を踏み入れた。
資源ゴミの日に出そうと思って小さく畳んで置いてあった段ボールを三つほど組み立てるとそこへ服などを詰め込んでいく。
ワンルームの狭い家だ。もともとそんなに荷物はない。