この空の果てで
「触れることが出来ないかもしれないけどいいの?」
「いいよ」
「怖くなって逃げるかもしれないけどいいの?」
「いいよ」
「……釣り合う彼女になれるように、するから、お願いします」
初めて自分の気持ちを自覚した。
よく分からないけれど、たぶんこれが恋。
頭を下げると、肩を掴まれた。
びっくりして顔を上げると、優しく戸部くんが笑っていた。
「ありがとう」
言葉だけじゃない。
硬直して足を後ろに動かすと、間抜けなことに机にぶつかってまた後ろからよろけてしまう。
「……っぶね」
「……ごめん」
いくら教室に誰もいないとはいえ、こんな至近距離は恥ずかしい。
顔が上げられない。
触れ合っている腕を通じて心臓の拍動が伝わってしまいそうにうるさい。
「……ちょっと、離れよう」
もう少しくっついていたら失神しそうだった。