この空の果てで



「……帰らない?」



「……あと少し、これやったら帰る。

もう少しかかるから先に帰ってて」



テキストにずっと向き合っているけれど、ペンは全く進んでいない。



きっとろくに睡眠時間も取っていないのだろう。



「……ねえ、ナツキ。最近、……変だよ。

なんだか怖い。

受験勉強だけでこんなになるの……?」



「本当に大丈夫だから、ありがと」



「何のためにわたしがいると思っているの?

手だって全然繋げないし、何も出来ないけど、相談に乗るこ」



「いちいちうるせえよ!」



シャーペンがカラカラと机から落下していく。



「……分かったよ」



「……ごめん、言いすぎた」



「いいよ、別に。

ナツキがそう思っていたことが分かったから。

腹を割って話せてよかった」



怖くて怖くて何とか平常心を保ってそれだけ言って教室を出ようとドアに手をかける。



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