女嫌いのイジワル上司を攻略します!
取引先の沢田木材は割と遠いところにあった。
普段なら、手間にならないように前日に必要書類を確認して、出勤しないまま直接行くことが多いそうだけど、
今日は私が初めてということで倉西さんが気を遣って余裕を持って時間を設定した上で、必要な確認事項を一緒にチェックしてくれた。
そういう所もいちいちカッコいいな。って倉西さんのことをまた好きになる。
そんな彼の運転に乗って、キラキラした東京の街を一緒に車で走ることが出来ていることが嬉しくて、私はうきうきした気持ちになる。
でもそんな私とは対照的に、倉西さんは時々ぼんやりと街の方を向いて切ない顔をしていた。
なにかここら辺に思い出でもあるのかなぁと思ってふと、菊名さんとのキスシーンを思い出す。
二人の思い出の聖地だったりして...。
そんなことを考えてると、うきうきしてた気持ちも少し落ち着いた。
ふたり、本当に美男美女でお似合いだから私はなんにも言えないなぁ...。
なんて始まったばっかりだった恋がもう叶わないものなんだと痛感してまた泣き出しそうになる。
はぁ〜。こんなこと考えてるから考えすぎて知恵熱が出ちゃったんだろうな。
情けない...。
何の考えもなく、どんどん倉西さんのことを好きになってしまった自分をちょっと嫌悪していると、沢田木材に到着した。