女嫌いのイジワル上司を攻略します!
「よし。行くか」
そんな倉西さんの言葉に合わせて助手席側の扉を開けて立とうとすると、クラクラっと目の前が回って、昨日よりも激しい頭痛がした。
薬飲んだのに...。
と思いながらも、こんな所で止まっていたら倉西さんに迷惑がかかると目をつむり、必死で目眩に耐える。
迷惑かけることは絶対避けなきゃ。
そう言い聞かせて、しっかり足に力を入れて立つと、歩き始めていた倉西さんの背中を見て気合を入れた。
担当の人がエントランスまで迎えに来てくれて、そこで軽い挨拶を済ませる。
頭を下げるとさらに生じる痛みに我慢しながら、頑張って愛想笑いを浮かべた。
そんな状態のままエレベーターで会議室まで上がっていると、やっぱりかなり頭がガンガンと痛んだ。
これはまずい。会議室の場所が分かったらまず御手洗に行かせてもらおう。ちょっと座ったら楽になりそうだし。
そう決めて、私はあと少しと自分を励ました。
会議室に案内されて、プレゼン資料を倉西さんに渡す。
これでひとまず私がいなくても、プレゼンが出来る。ひと安心した私は、倉西さんにひと声かけて廊下に出た。
えっと...。お手洗は...。
ボーッとする頭で必死に考えながら、左右に首を動かすと目眩が酷くなった。
そんな中、遠い目線の先で赤いマークを見つけた私はそこに向かって歩こうとして、そのまま意識を飛ばした。