女嫌いのイジワル上司を攻略します!
痛々しく見えて、見てるこっちが辛い。
辛すぎてついに、私はそこに触れてしまった。
「倉西さん。
ふとした瞬間にその顔、よくしてます」
「ん?」
私の言葉でふと我に返ったようにその切なそうな瞳を消し去って倉西さんは私の方を向いた。
「なんか、どこか遠くを思って辛そうにしてる顔。」
「どこか遠くか...。
どこからも見えねぇ遠くならこんな気持ちにもならなくて済むのかもな。」
なんて意味深で、でも私には理解不能な言葉が返ってきた。
でも、昔の彼女さんを思っての言葉だということはなんとなく、恋愛経験が少ない私にでも分かる気がした。
そこからなんて言葉を掛けようかと私が酔っ払った頭で必死に考えているうちにオフィスに到着した。
営業部のフロアについて、営業一課の島まで歩く。
なぜかふと、初日に倉西さんから指導してもらったことを思い出して、私が泣きそうになった。