女嫌いのイジワル上司を攻略します!
なんとなく幸せな気分でシートべルトをつけていると、
「京都のは冗談じゃねぇからな。」
なんて念押しされた。
私がイキナリ京都のことを言われてよくわからない顔をしていると、そんな私の反応を見て不機嫌そうに眉を曲げた倉西さんが
「デート。」
と私の顔をしっかり捉えてそう言った。
そして、エンジンをつけて車を進める倉西さんはさらに不機嫌そうに呟いた。
「ったく。なんで俺だけが楽しみそうなんだよ。」
「えっ!?楽しみなんですか?♡」
「そりゃ、久しぶりの京都だし。」
「なんだ京都がですか…」
「隣にお前がいると思ったら余計」
そんなことを言われてぱっと運転席の方を向いたけど、倉西さんは至って普通でいつも通りクールに運転している。
「倉西さんってほんとにズルいですよね。」
そんな私の言葉に、そうか?と少し満足そうに笑った。
その顔、絶対自覚済みじゃないですか。
と言いたいところをやめておいた。
たぶんそういった所で上手いように言い返されて、私のアタフタした反応を見て楽しむだけだってことが容易に想像つくもん。
ほんとに意地悪な人だな。
なんて思いながらも、どこかでそんな彼にキュンキュンしている私がいた。