女嫌いのイジワル上司を攻略します!
気づいてからは、何故か頭の中を嫌な予感が駆け巡る。
外回りの車で運転している倉西さんは確かにいつもどこかぼんやりと外の景色を見ていた。
その中には大きく都会の街を彩るように宮田 小夏がイメージキャラクターを務める看板が多くあったと思う。
宮田小夏は日本でもトップ女優のうちの1人。
うちのイメージキャラクターを始め、広告活動は化粧品や携帯電話、清涼飲料水など多岐にわたる。
さらに、ドラマや映画の主演も次々にこなし、日本中誰に聞いても知らない人はいないだろうと思われるくらい。
要はすごくすごく凄い人。
そんな彼女が『潤』と呼び、倉西さんは『小夏』と呼んでいた。
そんなの、考えられる答えはもう一択と言っていい。
金曜の夜。切なそうな目をした彼が言った言葉を思い出した。
『どこか遠くか...。
どこからも見えねぇ遠くならこんな気持ちにもならなくて済むのかもな。』
宮田小夏さんとはきっとなにか、辛い別れをして、テレビや広告で見る度に倉西さんは彼女を思っていたんじゃないかな。
もう手が届かない場所に行ってしまった彼女を、倉西さんはきっと切ない気持ちで思ってたんじゃないかな。