異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
私は上掛けを引っ張り上げると、空腹をかばうように、横寝にコロンと丸まった。
——ギシッ。
「……え、ライ?」
突然、軋みを上げた寝台に驚く。
どうやらライが、衝立のこちら側に越境し、私の寝台の足もとに乗り上がってきたらしい。
ドキンと胸が跳ね、その後もバクバクとうるさく鼓動が鳴っていた。
……やだ、どうしよう。この寝台、巨漢の私とガチムチマッチョのライ、ふたりも乗って壊れちゃったりしない!?
「マリーナ、少し体をほぐそう。体をほぐしてリラックスするとよく眠れる」
言うが早いか、ライは上掛けを取り払うと、私の肩から背中、臀部から 脚の裏側へとリンパの流れに沿って絶妙になでる。
「っ!?」
……え、なにこれ!!
ライの大きな手で、流れるように施される施術は、前世も含めて数多体験したエステ、整体、マッサージのどれよりも超、夢心地……ぐぅ、すぴぃ。ぐぅ……。