異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~


 実はこの水着、テンプーラ王国の常識に照らし合わせるとあきらかに布面積が少ない。
 そもそもテンプーラ王国の女性用水着に、セパレートの概念はない。テンプーラ王国の女性は通常、おヘソなんて出さない。
 もっとも、私だってのっかるお腹のお肉で、おヘソはちゃあんと隠れているが。……へへっ、自分で言っててなんだけど、それもなんだか寂しい話だ。
 ちなみに、私がこんな水着を誂えたのには理由がある。ビーチへの静養に際し、お母さまとおそろいの布地で水着を誂えようと、初見の仕立て屋さんを呼んだとき、なんと手配した侍女が私が巨漢であることを伝え漏らしていたのだ。
 通常デザインの水着ではふたり分の布面積を確保できず、苦肉の策がこれだ。とはいえ、家族で楽しむ海水浴ではなんの問題もなく、お父さまお母さまは私の水着姿に「マリーナはなにを着てもかわいい」を連発した。
 とにかく、私としても家族以外の目があるところで着るなんていうのは想定外なのだ。
「ライ? 運動、始めないの?」
 まぁ、言ったところで仕方ない。気を取り直し、いまだ石になったままのライに水を向けてみる。


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