異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~


 ところが、ライからギンッと人を射殺しそうな視線を向けられて、愛想笑いは一瞬で引っ込む。かわりに、底知れぬ恐怖におののく。
「もしかして、泳げないのか?」
 もしかしなくともその通りだ。 しかし般若のごとき強面にすごまれれば、喉の奥がキュッと縮まって声が出ない。
 私はガックンガックンと壊れたみたいにうなずいて見せるので 精いっぱいだった。



「マリーナ、腕をしっかり返して水をかききれ!」
「あぶっ、あばばっ」
 ……苦しっ、つらいっ!  なにこの、容赦のない鉄壁指導!?
「ほら! 足はたるませず、最後までしっかり蹴り上げるんだ!」
「あばっ、ぶはっ」
 ……あぁ、もう全身が限界。もしかすると私、今世は水死かもしれない……。
「ぶほぉっ!」
 一際大きくあぶくを吐き出した後、私はついに白目をむいた。
 ……ぶく、ぶくぶく。
「おいマリーナ!?」


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