異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~

「本当に悔しいですわ。侯爵の失脚が叶えば、姫様の追放論も、強引に取りつけられた期限共々立ち消えになりますでしょうに。……けれどライ・ザック殿、これは私の印象ではありますが、狡猾な侯爵と違い、どうやら彼はあまりオツムのできはよくないように感じます。要所要所で、詰めの甘さが散見されます。ですから、そのうちなにかボロでも出すのではないでしょうか」
「なるほど、今後は注意して動向を見ておこう」
 アイーダとのこの会話は、あまりマリーナに聞かせたい内容ではなかったのだが、横目に見るマリーナは、今も真剣そのものの様子でシチュー皿に意識を集中させていた。
「……でもさ、本当の本当は舐めたいよね。しないけどさ……。したいけどさ……」
 あいかわらずの心の声もしっかりと健在で、こちらのことはマリーナにとって、すっかり意識の外になっているようだった。
「はい。それに関しまして、少々お耳を……」
「なんだ?」
 俺は座っていた長椅子を横にずれ、アイーダの向かいに移る。


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