異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
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共同生活も二十日目になるその日、ライは午後の鍛錬を終えた後、ずっと騎士団を空けていた。
「ライ、おかえりなさい! 遅かったね、お疲れさま」
夜も更けた頃になって、ようやくライは部屋に戻ってきた。
「マリーナ、ただいま。遅くなってすまなかったな。もういい時間だ、先に寝ていてくれてよかったのに」
「やだ、私そんなに子どもじゃないよ。それにまだ、眠くないよ」
私はわざと唇を尖らせて答えた。
だけど私はどんなに眠くても、きっと眠らずにライの帰りを待つだろう。
ライがひとり忙しくしているのを横目に、ひとり安穏と眠ることなどできそうになかった。なにより、私が起きてライの帰りを待ちたいと思うのだ。
「そうか。それから急ですまんが、明日の午後の鍛錬は中止にする」
「ライ、なにか急用?」
「うむ、議会に提出していた来期の騎士団の予算の件で、呼び出しを受けた」
……へぇ、珍しい。呼び出しというのは、私がライと共同生活を始めてから今日までの二十日間で、初めてのことだった。