異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~


 告げた瞬間、リィの目にカッと火花が散ったみたいに見えた。
「ご、ごめんねリィ」
 けれどそれはほんの一瞬で、今正面に対峙するリィの目は、常と同じく穏やかだった。
「……そうですか。では、仕方ありませんね」
「それじゃリィ、私、もう行くね」
 不思議に思いながらも気のせいかと納得し、食堂に足を向ける。
「マリーナ様待ってください! 先日のフリットは受け取っていただけなかった。だから改めて、お近づきのしるしにこれを」
 そう言ってリィは、私の両手 に少し強引になにかを握らせた。
「え、これって……!」
 手の中のそれは忘れもしない、『テンプーラ王国うまいものガイド』の3ページに掲載されている、王都の人気菓子店の数量限定バラエティアソートだった。
 瓶の中の、色とりどりの包装紙の中には、チョコレート、バターキャンディー、マロングラッセ等々の垂涎もの甘味が詰まっている。
 ……もう何日も、甘い物なんて食べていない。
 私は湧き出る唾をのむ。


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