異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~

「……承知しております」
 俺とて、王妃様とマリーナ様の追放と聞かされれば、心中は穏やかでない。
 権利欲を滲ませたヴァーウンド侯爵の強硬姿勢に対して思うところは多々あれど、バッシングも追放論も、マリーナ様が減量をすることで解決ができる。
 なにより、あのマリーナ様が肥満によって、あらゆる疾患リスクを抱えている現状は、けっして見過ごせるものではない。なんとしても俺が、この手でマリーナ様の減量を成功させなければ!
 俺の胸は、闘志で燃え上がっていた。
「ライ・ザック、どうかマリーナをお願いね」
 目に涙をためた王妃様が、俺に向かってスッと頭を下げる。
「お任せください。必ずや、マリーナ様を健康的な体型にいたします」
 かくして俺は、マリーナ様の減量計画の指揮を執ることになった。



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