異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
私は駆け寄って、問いかけた。
「……妹がさ、手ぇ怪我しちゃったんだ」
答えは怪我をした女の子ではなく、隣のお兄ちゃんから返った。
「見せて!?」
私は泣きじゃくる女の子の手を取った。
「これは石で切ったの?」
痛々しく血が滲む切り傷は、そう深くはないようだった。けれど切り傷には川砂が付着して、衛生状態があまりよくない。
「うん、角のない石が多いから油断してたら、尖ったのが混ざってたみたいでさ。魚に気ぃ取られてるうちにやっちゃったみたいなんだ」
「そっか。お家は近いの?」
「西地区だよ」
……西地区だと、ここからはかなり距離がある。
傷は先に、消毒だけでも済ませた方がいい。
「アイーダ、申し訳ないけど一番近い集落に引き返して、消毒薬を買ってきてくれないかな?」
「ええ、すぐに買ってまいります」
「待ってよ! 俺たちそんな金、持ってないよ!」
すると、駆け出そうとしたアイーダに、お兄ちゃんが待ったをかけた。