異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
するといまだ目を赤くしているチロルが、甘えるように私の袖を引いた。
「どうしたのチロル?」
「抱っこ、して?」
「コラ、マリーにワガママ言うなよ! 抱っこなら俺がしてやるから」
「あんちゃんじゃ、いやぁ」
慌てた様子でカールがチロルを抱き上げようと手を伸ばす。だけどチロルは、その腕をスルリとかわして、私の腕にピッタリとしがみつく。
涙をたたえたくりくりの目が、ジーっと私を見つめていた。
……え、なにこれ!? か、かわいい! しかもなんだか、すごくうれしい!!
「よしチロル! おいで!」
「わぁい!」
私が腕を伸ばせば、チロルがピョーンと飛び込んだ。私は小さなチロル軽々と抱き上げた。
「す、すみません! 妹がワガママ言って」
「ううん、私がチロルを抱っこしたいの」
私たちは川中の小山に腰掛けると、爪先をピチャリピチャリと水に遊ばせながらアイーダの帰りを待った。