異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
……春のテンツユ川の水位は、まだこんなものじゃない!
「カール、もしかしてその堰は何回かに分けて段階的にはずされていくんじゃない!?」
なにより水位上昇に対して、水流自体は比較的に穏やか。これらが意味するところは……!?
「詳しいことはわかんないけど……、もしかしたらそうかもしれない!」
やはり堰は、段階的にはずされているのだ! そしておそらく、堰はまだ全部はずされていない!
すべての堰がはずされたら、果たして水位はどこまで上がってしまうのか?
ゴクリと、緊張に息をのんだ。手はじっとりと汗で湿っていた。
「……カール、テンツユ川の春の水位はこれじゃ収まらない。たぶん堰は、まだ全部がはずされたわけじゃない。さらに堰がはずされれば、きっと水かさがもっと増す」
すべての堰がはずされたとき、川中になんとか残るこの小山は十中八九水没する……!
「えっ!? それじゃマリー、全部の堰がはずされたら、ここはどうなるんだよ!?」
私の言葉に、カールは目をむいた。
「……ぅうーん、あんちゃん? マリー? 大きな声を出してどうしたのぉ」
寝ぼけ眼をこすりながら、私の腕にずっと抱かれたままでいたチロルが声を上げた。
「え、やだぁっ!?」