異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~


 状況を視界に映すと、チロルは悲鳴と共に私の懐にしがみつく。
「チロル、大丈夫。大丈夫よ!」
 私はチロルを安心させるようにギュッと抱きしめて、細い背中をさすった。
 私がしっかりしなきゃ……!
 チロルをなだめながら、私にも段々と冷静さが舞い戻る。……今は動揺してる場合じゃないし、自分の馬鹿さ加減を後悔する暇があれば、私が取るべき最善を模索しろ!!
「カール、そっち側が 水没しかけてるみたい。もっとこっちに寄れる?」
「う、うん!」
 今はだいぶ面積が狭くなって、一メートル残るかどうかという狭い中で、私たちは身寄せ合った。
 私はフゥーッと大きくひと つ息ついて、空を仰いだ。 空に煌々と輝く太陽は、寝入りがけのそれよりも位置を低くしている。時間経過から考えると、異変に気づいたアイーダによって、すでに私たちの捜索が始まっていると思えた。
「カール、チロル、きっともうじき助けがくるよ。だからそれまで、なんとかがんばろう!」
 私がふたりにかけた言葉は、本当は自分自身にこそ言い聞かせたい言葉だった。


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