異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
「カール、チロルをお願い!」
ここはもう持たない! 無情にも、私に猶予はなかった。
「え!? な、なにしてんだよマリー!?」
私は覚悟を決め、浮かんだ対策を実行に移しだす。チロルをカールの腕に渡すと、躊躇なくはいていた裾よけを脱いだ。そうしてカールに向かい、脱いだ裾よけを上下ひっくり返して差し出す。
「ふたりとも、これの左右の足をそれぞれかぶって! 足首の方が脇の下にくるように! これ、伸びるし、しっかり強度もある!」
裾よけの足部分は、ふたりの胴を通すのに、まさに打ってつけの周囲だ。
「え、えぇええっ!? で、でも」
カールは驚きに目をまるくして、逡巡のそぶりを見せる。人の裾よけをかぶるなんて嫌だろうし、なにより私だって、通常だったらこんなこと 絶対にさせたくない。
だけど今は、緊急事態だ。
私の裾よけを、まさかこんな用途で使う日がこようとは想像もしていなかったが、今は大きな裾よけに、しいては私の巨漢に、感謝せずにはいられない。