異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~


 アイーダが皿を受け取りながら、胡乱な目を向ける。
 私は話半分に聞きながら、左手で奥のオムライスの皿を引き寄せた。
「う〜ん? そんなこと言ったっけ? ……わっ、これもおいしそうだね!?」
 同時に右手は、フォークからスプーンに持ち替えて……、いざっ!
 黄金色に輝くツヤツヤのたまごに、意気揚々とスプーンを差し入れた。
 大きくすくって、あーんとひと口。
 ……う、う、うんまぁ! トロトロのたまごも、中のライスも、めっちゃおいし!
「アイーダ、これもおいしいねっ! しかもコレ、中がコンソメライスなの! いつものチキンライスもいいけど、……なにこれ、すごいおいしいっ!」
 私は目をまん丸にして、はむはむとおいしすぎるオムライスを頬張る頬張る。
 そうすればオムライスの皿も、あっという間に空になった。
「……なんでしょう。こうもおいしそうに食べられてしまうと、待ったがかけられないという不思議。そうしてかれこれ十年以上、いつか待ったをかけなければと思いながら、ズルズルときてしまったのですわ……」
「なぁにアイーダ、なんか言った? ねぇねぇ、それよりハンバーグはまだ!?」


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