異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
俺の背中に向かい、男たちから口々に抗議の声があがる。その声を聞くにつけ若干良心は痛んだが、しかしその抗議を聞くのは今ではない。
マリーナを無事に救出した後に、いくらでも耳を傾けよう!!
……マリーナ、どうか無事で! 俺は馬を駆る速度を上げながら、まだ見ぬ神と万物に宿る精霊に祈った。
そうしてたどり着いたテンツユ川。自治団の男らは「流された」とそう言った。俺は下流の方向に愛馬を歩ませながら、目を凝らして川面にマリーナの姿を探した。
「姫様ー!! マリーナ様!!」
すると川岸に沿っていくらか進んだところで、川に半ば身を乗り出すようにしながらマリーナを探すアイーダを見つけた。
「アイーダ!」
馬上からアイーダの背中に向かって声をかける。
アイーダがビクンと肩を跳ねさせて、俺を振り返る。
「ライ・ザック殿!! 姫様が、姫様がっ!! 私が姫様を残して集落に戻ったりしなければこんなことにはっ……いいえ、どうして最初に、異常なほどに低い水位に疑問を抱けなかったのか!」
馬を寄せれば、アイーダがその目にありありと後悔を滲ませて、俺に向かって興奮気味に叫ぶ。