異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~


 ……え?
 聞かされた内容はあまりにも予想外で、すぐには理解が下りてこない。
 ……私、減量しなくてもよくなったの?
 だけど少しの間を置いて内容を呑み込めば、私の追放より、みんなの状況の方が気になって、居ても立ってもいられなくなった。
「それって、お母さまも追放されない!? お祖父ちゃんとお祖母ちゃんにも、もう迷惑がかからない!?」
 気づいたときには、勢いのまま、お母さまに疑問をぶつけていた。
「マリーナ!? あなた、知っていたの!?」
 お母さまはとても驚いた様子で、目を見開いた。
「お母さま、みんなは!?」
 私はお母さまの問いには答えず、しっかりとその瞳を見返した。
「……えぇ、大丈夫よ。私も、私の実家に対する不当な追及も収まったわ」
 お母さまはわずかな間をとって、静かに答えた。
「よかった!!」
 私は安堵に胸をなで下ろした。
 だけど目の前のお母さまの表情が、段々と険しさを帯びる。お母さまが、独断で私に告げたライに対し、憤っているのは瞭然だった。


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