異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
「ライ・ザックを嬲り殺すのは後からでも遅くはない。今はいっとき、任せてみようではないか」
「……あなた、わかりましたわ」
王妃様は震える腕を陛下に回すと、その胸にすがってホロホロと涙した。
王妃様がマリーナに向ける、熱い愛。陛下がマリーナに向ける、包み込むように優しい愛。
おふたりのマリーナへの深い親心を前に、俺はただただ頭が下がる思いだった。
「……陛下、王妃様、必ずやマリーナを厨房からおふたりの前にお連れいたします! 俺へのお叱りはその時、いかようにもお受けします! ですので今は、御前を失礼いたします!!」
俺は一度深く頭を下げると、すぐにおふたりの御前を辞し、マリーナのいる厨房に駆けた。
向かった厨房は、マリーナ自身の手で中から扉が閉ざされていた。
「マリーナ! 俺だ! いったい、なにがあった!?」
いくら閉ざされているとはいえ、扉一枚を隔てただけ。中のマリーナに、俺の声が聞こえていないはずはなかった。
「頼むマリーナ、ここを開けてくれ!!」