異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
ゆっくりと語られるライの一言一句から、どんなに私を心配してくれていたかが、痛いほど伝わる。
手の甲をかすめる唇の感触とかかる吐息の熱さが、私の胸を狂おしく締めつける。
切ないくらい愛しくて大切で、本当は手放したくなんてない。このぬくもりを失うことを想像すれば、胸が張り裂けそうだった。
現実問題、南の小国のプローテイン公国よりも、テンプーラ王国の方が国力がある。権力を笠に、命令や強制でライを私のもとに留めることは可能だ。
だけど私は欲張りだから、やっぱりいとしい人には同じだけの温度でもって愛してほしいと望んでしまう。たとえライを隣に留め置けたとしても、ライの心に私がないのなら、それは空虚だ。
「……そっか。突然騎士団を出てきちゃって、心配させちゃったよね、ごめんね? だけど私ね、あの時はどうしたって騎士団には戻れなかった……ううん、あの時だけじゃない。ライ、私はもう騎士団には戻らないよ。ライの指導はもう、受けない」
ライの瞳を見つめ、静かに告げる。
私を見つめるライの目が見開かれる。綺麗なブルーの瞳が、落っこちてしまうんじゃないかと本気で思った。