異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
「……それは、減量を志半ばのまま投げ出すということか?」
長い沈黙の後、ライが口を開いた。
これまでに聞いたことがないくらいに低く、凍てついた声だった。
「結果的にはそうなるね……」
「マリーナ、俺は許さん! 減量を途中で投げ出すなど、俺は了承できん! 騎士団が気に食わんのなら、そこはできるだけ善処しよう。だが、俺とここまで二カ月以上励んだ努力と成果を、なぜここにきてふいにしようとする!? そんなこと、了承できるわけがない!!」
「成果をふいに……? あぁ、そっか。もともとお父さまとお母さまから請け負って始めたんだっけ。その減量が達成できないんじゃ、ライの面目がつぶれちゃうもんね。だけど私はもう、ライと一緒には無理なの……。ねぇライ? お父さまには私から、ちゃんと言うよ。問題はライじゃなく、私の方——」
「違う! そうではない!」
私の言葉は、途中でライが遮った。
ライは、とても険しい表情をしていた。
だけど、どうしてだろう? 険しくて恐ろしげな表情は、私の目にはなぜか、泣きたそうにも見えた。