異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
「あの道を南に下った小国、プローテイン公国が俺の故郷だ。俺はプローテイン公国王子として生を受けた」
ドクンと鼓動が跳ね、次いでギュウッと胸が締めつけられるように苦しくなった。
……やっぱりライは故郷のプローテイン公国に、ライを待つ王女様のところに帰ってしまうっ!
屋上の展望が一度は忘れさせてくれた涙。しかし今、再び滲みだすのを感じていた。
「だが俺は、もう十年も前に王位継承権を放棄している。今はテンプーラ王国に帰属していて、今後もプローテイン公国に帰国する意思はない。当然、俺の王位継承などあり得んし、従姉との結婚の件もなんら正式なものではなく、友人の戯言にすぎん。なにより俺は、帰国の意思も、結婚の意思もないことを友人にきっぱりと告げている」
……え?
咄嗟に、すべてに理解が追いつかなかった。 だけど、若き日のライが、王女様のスラリとした長身とキュッとくびれたウエストを食い入るように眺めていたのは事実で、たしかにこの耳で聞いている。
「……でも、ライはその王女様が好きなんでしょう?」
私の言葉を耳にしたライは、眉間にクッキリと皺を寄せた。