異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
「……ライ、勲章の意味を間違えてるよ。拳を振り上げたお父さまの目、あきらかに娘かわいさに濁ってた。だって普通に考えて、隣国の王族の生まれで、現騎士団長のライからの正式な結婚申し込みに拳で応えるなんて、あり得ないもの」
客観的に求婚者たるライの身上を鑑みれば、ライが駄目なら国中探したって私のお婿さん候補なんていなくなってしまう。
「それもまた陛下の親心だ。それだけマリーナが両親に愛されて育ったという裏返し。そんな大事なマリーナをもらうのだ、拳の三往復くらい安いものだ」
「……そうかなぁ。ライってば、人がよすぎだよ。お父さまの拳なんて、ライならよけようと思えばよけられるのに、全部真正面から受けるだなんて……。お母さまの蹴りにしたって、そうだよ」
「……いや、実を言えば王妃様の尖った踵の靴で繰り出された蹴りは、あたり所を意図的にずらしている。あのまま蹴りを受けては、笑うに笑えん事態になっていただろうからな」
ここでなぜか、ライが遠い目をした。
お母さまの蹴りってたしか、ライが太腿のあたりに受けたやつかな?