異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~



 やたらと広いお父さまとお母さまの応接間から、接見室に場所を変え、私とライはテーブルを挟んで向かい合わせに座っていた。
 ライは真剣そのものの様子で、私の直近の健康診断の結果票と、打ち合わせの前に記入させられた自己申告書を 交互に見つめていた。その眉間にはクッキリと皺が刻まれて、強面をさらに恐ろしく仕上げている。
 ……なに、あの皺? めっちゃ怖い……。 ここだけの話、私、ちびりそう。もちろん、なんとしたって耐えるけど。
 ちなみにこの自己申告書というのは、なかなかにえげつない質問の連続だった。
 それによって、私の食生活……いや、怠惰な生活習慣のすべてが丸裸にされてしまった。
 とはいえ、この体形では怠惰な生活を隠したところで今さらだろう。 それにすぐ横では、アイーダが私の虚偽申告に目を光らせていたから、そもそも隠しようもなかったが。
「……マリーナ、今日の朝食のハンバーグが五皿、オムライスが四皿というのは本当か?」

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