異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
すると向かいのライが、眉間に皺を寄せたままピキンッと固まった。
「ヒッ!!」
怖い。眉間に皺を寄せたままピキンッと固まったライが怖い! ちびらなかった私、ものすごく偉い!
「いいえ、姫様。問題はライ・ザック殿の読解力ではなく、にわかには信じ がたい姫様の食事量でございます」
答えは石化したライではなく、斜めうしろに控えたアイーダからもたらされた。
「あぁ! なるほど!」
すでに付き合いも十年以上、専属侍女のアイーダはなんでもよくわかってる。
「……コホンッ。とにかくマリーナ、今回の減量は食事管理と運動指導、両方からのアプローチで行う」
これ見よがしな咳払いの後、石化を解いたライが、今後の方針について話しだした。
「まず食事管理に関しては、すでに王宮の料理長に規定量、規定カロリーを伝えている。今後は三食、正しいバランスで供される。もちろん、おかわりはなし。間食もなしだ」
嘘、でしょう?