異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
聞かされた鬼のような内容に、内心で泣く。
「……やだっ、そんなのやだよ。だってそれじゃ私、なにを楽しみに生きればいいの……」
「マリーナ、最初はつらいかもしれん。だが、減っていく体重が励みになる」
内心でこぼしたはずの泣き言は、どうやら声になっていたらしい。ライが慰めの言葉と共に、しょんぼりと落ちた私の肩をトントンッと叩く。
「段々と痩せていく姿を見るのが楽しみになる。減量が成功した暁には、それが自信となって、君をひと回りもふた回りも大きく成長させてくれるはずだ」
ライはさらに、鼓舞するように言い募る。
「ライ……」
ライに励まされ、私の心はすっかり前向きに……なる、わけがない。
……もう、いい。もういいもん! だって食べ物は、王宮の三食のご飯だけがすべてじゃない!
私は思考を切り替えて、内心でニンマリとほくそ笑む。
「そうですよね、ライ。私、がんばります」
ふっふっふっ。