異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
うしろ暗いあれやこれやを笑顔の裏に隠し、私は殊勝に答えてみせた。
「そうか」
するとライが、わずかに口角を上げる。
え!? ……ライが、笑った!?
初めて見るライの笑顔に驚く。 その笑顔は欠片も怖くなかったけれど、私は直視するのが苦しくて、逃げるように目線を逸らした。
「では次は、運動指導についてだ」
ライは気にしたふうもなく、話題を次に移す。
疑念を抱く様子のないライにホッとしながらも、うしろめたさに胸がチクチクと痛んだ。
「運動に関しては、俺が毎日通って直接指導する」
「え? 毎日って、騎士団の方は大丈夫なんですか?」
「陛下よりマリーナに付きっきりでと言われている。騎士団の方は、副団長に調整をつけさせるから問題ない」
「そうですか」
ちぇっ。それじゃ、毎日サボれない。