異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
でもまぁ、食事管理に従わないつもりだから 、運動くらいはちゃんとしないとね。
「さて、だいぶいい時間になってしまったな。昼食を取ったら、この後は体力測定を予定している。本格的な運動メニューをこなすのは明日からだ」
「……はい」
うぅぅぅ。本格的な運動メニューって、やっぱりやだなぁ。
一瞬本気で、明日なんてこなくていいかもと、そう思った。
「姫様、ライ・ザック殿、昼食は食堂の方に用意ができております。料理長は姫様の減量を全力で応援すると申しておりましたから、素晴らしいダイエットメニューが供されると思います」
「そうか、それは楽しみだな」
アイーダの言葉に、ライは鷹揚にうなずいて席を立ち上がる。 対する私は、ダイエットメニューと聞かされて、その衝撃でテーブルに突っ伏した。
……たぶんグラタンは、食べられない。カツレツもたぶん、駄目……。
「どうかしたか?」
怪訝そうに、ライが私に呼びかける。
「……いえ、なんでもありません」
涙をのんで、何食わぬ風を装って席を立つ。 そうして重い足を引きずって、とぼとぼと食堂に向かった。