異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
「ライ、どうかした?」
なになに? おもむろに、うしろのライを振り返る。
「ヒッ!!」
すると眉間にクッキリと皺を刻んだ、おっかない強面が視界に飛び込む。 反射的に ビクンと、肩が波打つ。
「姫様。問題は、ライ・ザック殿の致命的に下手くそな時間配分ではございません」
私が必死にバックンバックンと打ちつける胸を抑えていれば、横からアイーダがささやいた。
「え?」
「恐れながら姫様、姫様がライ・ザック殿の経験をもってしても予測が追いつかないほどの鈍足なのでございます」
答えはまた、ライではなくアイーダによってもたらされた。
「え!? そうなの!?」
しかも妙に、納得させられた。
「……そっか。私の走り、たしかにトロい もんね」
それと同時に、胸に隙間風がヒュルルーと吹き抜けた。