異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
「あ、ありがとう」
わずかな驚きと共に、ライの差し出すノートを受け取る。そしておもむろに、ノートをめくった。
え!
ノートをめくりひと目見た瞬間、私は驚愕に目をむいた。
ノートには、ガチムチマッチョの見た目からは想像できない丁寧な筆で、寝つきに有効な方法がびっしりと書き込まれていた。
……嘘。これをライは、休憩のわずかな時間を縫って書いてくれたの!?
「ラ、ライ! どうもありがとう!」
私は慌てて、今まさに部屋を出ようとしていたライの背中に向かって呼びかけた。
「マリーナ、また明日」
振り返ったライは、そう言い残し、今度こそ私の部屋を後にした。
ライが扉の向うに消えた瞬間、私はボフンッとソファに沈み込んだ。
……だって、今の笑顔は反則でしょう? ほんの一瞬だった。だけどたしかに、とろけるように甘い、優しい笑顔だった。
胸がドキドキしていた。ライの一瞬の笑顔が、私をとても落ち着かない思いにさせる。