異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
「そんなに乱暴にこすりつけては肌を傷める」
少し困ったような顔をしたライが、私を覗き込んでいた。その目はやっぱり、どこまでも私に優しい。
……私、応えたいよ。今度こそ弱い自分を脱却して、ちゃんとライの期待に応えたい。
「さぁ、座って」
ライに促され、部屋の奥のソファに進む。
「アイーダ……」
すると部屋の奥、ソファの横に自室で休んでいるはずのアイーダが、私とライを待っていた。
「姫様」
ならばアイーダも、私が犯した愚かな行為を知っている……。けれどアイーダも私を責めようとはせず、ただ労わりのこもる目を向けた。
直視するのがつらくって、スッと目線を落とせば、目の動きに伴ってこぼれた大粒の涙がパタパタと床に弾けた。
「マリーナ、聞いてくれ」