異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
今さらとあきれられるかもしれない、だけど減量開始から十日目にして初めて、私は自分の意志で痩せたいと思った。
「ライ、私はもう、減量から逃げない」
強い決意で告げた。
なにより私には、こんなにも心強い指導者がついている。だから私は今度こそ、絶対に間違わない!
「マリーナ……」
ライはまるでまぶしいものでも見るみたいに、スッと目を細くした。その誠実さと思いやりが滲む眼差しに、キュウキュウに軋む心がふわりと綻ぶ。
もう、胸に怒りはなかった。今はただ、前向きな決意に燃えていた。
そうしてアイーダにも詫びた上で、私はライから事の詳細を聞き出していた。
「最初にライは、状況は一刻の猶予もないって言ってたでしょう。具体的に議会は今、どうなってるの?」
ライは私の目をしっかりと見つめ、重い口を開いた。
「昨日の議会で、君と王妃様の追放に具体的な期日が設定された。期日の猶予は三カ月だ」
「……三カ月」