うたた寝


1限目が終わって、2限目が始まる。2限目が終われば、移動教室で化学室に移る。3限目は実験で、レポートを提出してから教室に戻る。4限目は授業が進みすぎているらしく自習。お昼ご飯を食べて、5限目。6限目は体育。グラウンドでサッカーをした。

放課後になると、部活に入っていないので早々に教室を出る。口の中に彼女にもらった飴を入れて、広がるいちごの味の甘ったるさに僕は少し顔をしかめた。

文系の下駄箱に行くと、案の定、彼女の姿は無く、ぼんやりと外を眺めていた。暫くすると、ぽんと柔らかく肩を叩かれ、振り向く。


「…今日、来るの早いね」

「私、今週は掃除ないから。帰ろうよ」

「うん」


二人で帰路に着く。


「今日ね、世界史の先生の雑談が止まらなくって、話が終わったのが授業に終わる5分前でさ、授業遅れてるのに何してるんだって感じだよね」

「でも、森田先生の授業面白いよね」

「わかる!……って、あれ?理系の人って、世界史受けてるの?」

「うん」

「そうなんだー!」


何も生産性のない会話。ただの無駄な会話。どうでもいい会話。彼女との会話はくだらないものだけれど、飽きることはなかった。

「あ、そうだ!数学、教えるの今日って出来る?」

「いいよ」

「よっしゃ!」


ガッツポーズをきめる彼女。自然と僕の口元が緩む。



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