墜落的トキシック
気恥ずかしさをごまかすために、いそいそとシャツを着こんで。
ボタンをとめて、腕を伸ばしてみる。
ぶかぶかだ。
どこもかしこも長くて、まるでワンピースみたい。
「久住さんって、小っちゃいんだ」
ふ、と笑って目を細めた佐和くん。
「ちっ……!? ちっちゃくないし! 佐和くんが無駄に大っきいだけなの!」
私よりも幾分も高い位置にある佐和くんの顔を見上げながら、「馬鹿にしないで」と口をとがらせると。
「馬鹿にはしてねえよ。ただ、態度はでかいくせに、体は小さいんだなって」
「やっぱり、馬鹿にしてるじゃん!!」
勢いよく言い返した私を見下ろして、小さく笑った佐和くんは。
するり、と私の右手首を捕まえた。
「な……っ!?」
「細い。折れそう。もっと食った方がいいんじゃない?」
「離、してっ」
佐和くんの手を振り払うように、手首をひねりながら。
彼の引き締まった体躯を目の前に、思う。
茶色一色のお弁当プラス、女の子たちからの差し入れ。
佐和くんこそ、あんなに食べてるのに太らないの、おかしいでしょ。
「……やっぱり女の敵だ」